カッパドキア滞在中、少し足を伸ばして、トルコのもう一つの人気観光地パムッカレをローカルバスで訪れてみました。ネットでは「がっかりスポット」と言われることもあり、行くか迷っている人も多いはずです。
しかし実際に5泊滞在し、白い石灰棚やヒエラポリスなどの主要観光スポットを巡ってみましたが、ネットの評判とは違い、パムッカレは十分に楽しめるスポットであると胸を張って言えます!
さらに、カッパドキアでは天候不良で気球ツアーに行けなかった…という方も、パムッカレならチャンスがあります。実はパムッカレは地形の影響で、気球が飛ぶ確率が非常に高いのです。
この記事では、パムッカレの絶景ビューポイントや歩いて行ける気球スポットも詳しく解説しています。パムッカレを余すことなく楽しみたい方は、ぜひチェックしてください。
パムッカレとは?基本情報と人気の理由

パムッカレはトルコ西部、デニズリ県に位置する小さな街で、古代から温泉地として知られる観光スポットです。街自体はこじんまりとしており、歩いて回れる範囲に温泉街やレストラン、ホテルが集まっています。
最大の特徴は、石灰分を多く含む温泉水が長い年月をかけて作り出した 白い石灰棚「綿の城」。棚田状に広がる石灰の段々と、湧き出る温泉水が作る景観はまさに自然の芸術です。白く輝く棚に水がたまった部分は天然のプールのようになっていて、足を浸しながら歩くこともできます。
また、パムッカレは 古代ローマ時代の遺跡都市ヒエラポリス と隣接しており、石灰棚とセットで観光できるのも大きな魅力です。ヒエラポリスは紀元前2世紀ごろに建設された温泉保養地で、古代劇場や神殿、石畳の街路などの遺跡が残っています。遺跡の高台からはパムッカレの白い棚田状の景色を見下ろすことができ、歴史と自然の両方を楽しめます。
こうした 自然の美しさと歴史遺産の両方を一度に体験できる点が、パムッカレの人気の理由です。さらに、気球が飛ぶ確率も高く、朝一番に訪れれば美しい光の中で白い棚と気球の景色を同時に楽しむこともできます。
ネットで石灰棚が「がっかり」と言われる理由
パムッカレはその美しさから世界中で人気の観光地ですが、ネット上では「がっかりスポット」と紹介されることもあります。かなしい。。。
では、なぜそのような評判があるのでしょうか?
実際に訪れてみると、口コミの背景には 写真の印象と現実のギャップや混雑、保護のための水量調整 など、いくつかの理由があることが分かりました。
ここでは、ネットで言われる「がっかり」の真相を詳しく解説していきます。
観光客が集まる理由と口コミの真相
パムッカレには、ツアーが多数組まれる人気観光地という理由で、世界中から観光客が集まります。筆者が訪れた時は、中国や韓国系の団体客が多く、かなり賑やかな雰囲気でした。
ネットでよく見る「がっかり」という口コミの背景には、いくつかの理由があります。
- 写真と現実のギャップ:SNSやインスタでよく見る白さや青さは、画像加工で誇張されているなーと、実際に見て感じました。水は実際には少し水色がかかった乳白色で、必ずしもSNSのように鮮やかな青ではないことに注意です。
- 水量の調整:石灰棚の保護のため、水は一部の凹みにしか入っていません。全ての棚に水が満ちているわけではないので、期待値との差が「がっかり」に繋がることがあります。多分これが、一番大きながっかりポイントかなと思います。(Google Mapではこの点について不満な声がとても多かったです)

とはいえ、パムッカレの敷地は非常に広大で、十分に散策や絶景を楽しめます。ガイドブックやSNSの写真だけに惑わされず、実際の自然の美しさを体感してみてください。
観光客が多い時間帯と混雑の実態
パムッカレは早朝から観光客が訪れる人気スポットですが、特に午前10時以降はツアー客が一気に増えます。筆者が滞在した5日間でも、中国や韓国系の団体客が次々に到着し、石灰棚はあっという間に賑やかになりました。

南ゲートの方は、石灰棚の一番高い部分に近いため人気があり、すぐに人で埋まり思うように写真が撮れなかったり、足を浸してゆっくり歩くことが難しくなります。
そのため、混雑を避けたいならオープンとほぼ同時に北ゲートから入場するのがベストです。朝早ければ、静かな空間で光の加減も美しく、写真映えするタイミングを独り占めできます。
実際、北ゲートの方はオープンから30分~1時間はほとんど人の出入りがなく、写真が撮り放題でした。

石灰棚(~ヒエラポリス含む)の全体マップです↓

5泊して分かった!パムッカレ観光の楽しみ方
まず、正直に言うと5泊は多かったです笑。
現地の人にも「パムッカレで5泊も何するの?」と笑われました。
パムッカレの街はこじんまりとしており、全て歩いて回れるほど小規模です。実際には 2〜3泊あれば十分満足できると思います。ただし、冬場やローシーズンは気球が飛ばない日も多いため、気球ツアーに絶対参加したい場合のみ+1〜2日を見ておくと安心です。
楽しみ方1:気球ツアー or 出発地点から気球を眺める
パムッカレでは気球ツアーが可能で、朝早くに飛び立つ様子を眺めるだけでも十分楽しめます。地形の影響で気球が飛ぶ確率が高いため、天候に左右されにくいのも魅力です。
楽しみ方2:白い石灰棚&ヒエラポリス観光
観光ツアーに参加しなくても、自分たちだけで直接訪れることができます。白い石灰棚や古代ローマ遺跡ヒエラポリスをゆっくり散策しながら、自分だけの絶景ポイントを探すのもおすすめです。
楽しみ方3:温泉街で宿泊
パムッカレの温泉街には、温泉が直接部屋のお風呂から湧き出るホテルもあります。観光で歩き回った後に温泉でゆっくり癒されるのは格別です。宿泊するなら、この街ならではの温泉宿を選ぶとより楽しめます。
パムッカレ観光|白い石灰棚とヒエラポリスを歩いて楽しむ方法

パムッカレに滞在していると、やたらとツアーに参加しないかと声をかけられますが、観光ツアーに参加しなくても、自分たちだけで石灰棚や古代ローマ遺跡ヒエラポリスを散策できますのでツアーへの参加は基本的に不要です。
パムッカレ(石灰棚&ヒエラポリス遺跡群)のチケット代金

イヤホンオプションなど付けず、30ユーロ。トルコの物価からすると結構高め。
でも石灰棚全域&ヒエラポリス遺跡群、ヒエラポリスの博物館もこのチケットで全て観光できるのでそう考えると、結構満足度は高いかなと。2時間くらいで全て周れると思います。
ヒエラポリス遺跡群の見どころ

パムッカレに隣接する ヒエラポリス遺跡群 は、紀元前2世紀に建設された古代ローマの温泉保養地で、歴史好きにはたまらないスポットです。白い石灰棚とセットで訪れることができますので、自然と歴史を同時に楽しめます。
保存状態の良い古代劇場からは、白い石灰棚を見下ろす絶景が広がり、歩きながら古代ローマ人の生活を感じられます。ネクロポリスや神殿跡、公共浴場の遺構も点在しており、石畳の街路を歩くと、古代の街の雰囲気を体感できるのが魅力です。

遺跡の周りのちょっとした道も、RPGのような雰囲気で、異世界に入り込んだように錯覚してとても楽しかったです。
パムッカレは石灰棚やヒエラポリス遺跡群のほか、気球が飛び立つのを見れる絶景ポイントがありますので、そちらもぜひ紹介させてください。
パムッカレの気球絶景ポイント

このポイントは本当におすすめ!
パムッカレ観光のハイライトとなったビュースポットは街の中心から歩いて行けました。
早朝に訪れたところ、筆者のほかに観光客はまばらで、気球が次々と空に舞い上がる光景を独り占めできました。まだ白っぽいパムッカレの朝日に次々と気球が浮かび上がっていく景色は本当に幻想的で、今までの朝ベスト3に確実に入る体験でした。

📍場所はこのあたり。石灰棚の横の方です。
特に 朝の光で石灰棚と気球が一緒に見える瞬間は絶景 で、写真にも収めやすく、おすすめです。
気球が飛び立つのを見るタイミングとコツ
- 早朝(オープン直後〜日の出後1時間程度) がベストタイミング。
- 遅い時間だと観光客が増え、気球の絶景をゆっくり楽しむのが難しくなります。
- 滞在日数に余裕があれば、天候や風の条件を見て複数回チャレンジすると成功率が高まります。

パムッカレ中心部からは徒歩約20分ほど。ただひたすら何もない道を歩き続けると見えてきます。気球が飛ぶ時間を下記のサイトでチェックして、その20分~30分前くらいに着くように向かうとちょうどいいかなと思います。
パムッカレの気球めっっっっちゃ綺麗だった〜!!中心部からそんなに遠くないところから上がるからホテルから徒歩で乗り場を見に行けた✨
— うみねこ | 旅するエンジニア🇹🇭現チェンマイ (@umineko_nomad) April 30, 2025
パムッカレで気球乗るのは€60〜65くらい(約10,000円、交渉可◎)で、乗ってる時間は短め。カッパドキアの方が値段が高い分、浮遊時間は長めな印象。 pic.twitter.com/VqX2Vh8ZzE
パムッカレの気球が飛ぶかチェックできる公式サイトはこちら
shmpamukkale.kapadokya.edu.tr
↑だいたい前日の夜21時までには気球が飛ぶかどうかの情報は更新されますが、遅いときは当日朝5時になっても反映されないこともありました。(際どいときはなかなか反映されない)。
また、サイト上では飛ぶという判断の「緑フラッグ」が立っっていても、最終判断はパイロットなので、目安程度に参考にしてください。
余談ですが、実は今回、カッパドキアに1週間滞在したのですが、ローシーズンである2月にトルコを訪れたということもあり、一度も気球が飛ぶのを見られなかったのです…。気球を見るのはトルコ滞在中に最も楽しみにしていたことの一つだったので、すごく残念だったのですが、たまたま訪れたここ、パムッカレではなんと3度も見ることが出来ました。ありがとう!パムッカレ!ハレルヤ!!
パムッカレ屈指の温泉街で宿泊。天然温泉を堪能!
世界遺産の石灰棚やヒエラポリスばかりが注目されがちですが、じつはパムッカレのすぐお隣の町、「カラハユット」は温泉街なのでほとんどの宿に天然温泉のお風呂がついているんです!
しかもパムッカレほどホテルが高くないのも魅力的。パムッカレの街に比べると静かで何もない街ですが、ただただ温泉に浸かってゆっくりするには最適の場所。
レバノンでちょっと疲れたので、温泉で一休みすることに…。トルコのカラハユット温泉。地熱が骨の髄までジンジン染みてくる系の湯。Sagas Termal Butik Otelは各部屋に浴槽がついており、500リラ(2400円)と格安。蛇口をひねると熱湯ドバドバ。成分が石製の浴槽に付着。ここは本当に名湯。お勧め。 pic.twitter.com/sjPc414Hwc
— recluse (@LiteraryRecluse) April 15, 2024
カラハユットまでは、パムッカレのバスステーション、76番バスから16トルコリラ(約125円)でサクッと向かう事が出来ます。特に夏などハイシーズンの時期はパムッカレのホテルの価格が跳ね上がってしまうので、そんなときはカラハユットに滞在して旅のコストを抑えるのもおすすめですよ。
まとめ|パムッカレは本当にがっかりなのか?

実際に5泊してパムッカレを観光してみると、白い石灰棚やヒエラポリス、温泉街など、ネットの評判以上に楽しめるスポットだと感じました。混雑を避けて朝一に訪れれば、写真映えする絶景を独り占めでき、地元の温泉宿に宿泊すれば旅の疲れも癒されます。気球も高確率で飛ぶので、早朝の景色を眺めるだけでも十分に満足できます。
「がっかり」と言われる理由の多くは、SNS写真の過度な加工や混雑、保護のために一部の石灰棚に水が入っていないことなどによるものです。しかし実際には、自然の白さや古代遺跡の雰囲気、温泉の癒やしなど、十分に訪れる価値があると断言できます。
ぜひ、トルコ旅行に訪れた際にはパムッカレやお隣の温泉街、カラハユットに行ってみてくださいね。
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