「トルコ・カッパドキア」といえば、朝日に染まる熱気球と奇岩群、そして世界中の旅行者が憧れる“洞窟ホテル。
自然の岩をくり抜いた客室に泊まれるのは、この地域ならではの特別な体験です。
本記事では、実際にカッパドキアで宿泊して良かったおすすめホテルや選び方などを写真付きでご紹介します。
カッパドキアと洞窟ホテルの魅力

トルコ中部に位置するカッパドキアは、数百万年の火山活動と風雨の浸食によって生まれた、奇岩と谷が広がる世界的な絶景スポットです。
ギョレメ国立公園は世界遺産に登録され、その独特な地形はまるで別世界。特に朝焼けの空に舞い上がる無数の熱気球の光景は、多くの旅人が一生に一度は見たいと言うほどです。
そんなカッパドキアならではの体験が「洞窟ホテル(Cave hotel)」での宿泊です。
洞窟ホテルとは、柔らかい凝灰岩をくり抜いて造られた伝統的な住居を改装したホテルのこと。外観は自然の岩と一体化しており、内装はひんやりと涼しく、夏は快適で冬は暖かいという天然の断熱効果があります。
ホテルによってはテラスや窓から奇岩群や熱気球を望め、まさに「絶景を独り占め」できる贅沢さ。
石造りの壁やアーチ型の天井、ランプの灯りがつくり出す幻想的な空間は、写真映えも抜群で、女子旅やカップル旅行にも人気です。
一歩外に出れば、ギョレメのカフェやレストラン、ツアー会社が徒歩圏内。観光と滞在の両方を存分に楽しめるのも、洞窟ホテルの魅力です。
【最重要】洞窟ホテルの選び方ポイント
💡立地(ギョレメ中心か郊外か)
初めてのカッパドキア旅行なら、レストランやツアー会社が徒歩圏内にあるギョレメ中心部が圧倒的におすすめ。早朝の熱気球鑑賞スポットにも歩いて行けるため、移動のストレスが少なくなります。
一方、郊外や丘の上にあるホテルは静かで景色も抜群ですが、移動にはタクシーやシャトルが必要になってしまいます。ギョレメ中心部からはローカルバスやドルムシュ(乗り合いバス)が頻繁に出ているので、ギョレメから各観光地へ安価で移動も可能です。
▼ツアーを使わずに完全に自力で主要観光スポットを全て周ってきた記録です。
💡景色(テラスや窓からの眺め)
人気の洞窟ホテルは、客室や共用テラスから熱気球や奇岩群を望む絶景ビューが魅力。特に朝焼けの時間は、空一面を舞う熱気球と岩の大地が織りなす幻想的な風景を独り占めできます。景観を重視するなら、必ず事前に眺望をチェックしておきましょう。
一方、安価な洞窟ホテルはコストを抑えられる反面、窓がそもそも無かったり、景観が限られている場合が多くあります。カッパドキアに滞在するにあたり、かなり多くの洞窟ホテルを調べましたが、安価な洞窟ホテルはほぼ必ずと言っていいほど、窓がありません。
窓のない完全洞窟型の部屋に泊まると、外光が入らず時間の感覚がつかみにくくなります。朝日や熱気球を部屋から楽しみたい場合は、多少予算を上げてでも眺望の良い部屋を選ぶ価値があります。
💡共用テラスの有無
多くの洞窟ホテルには、屋上におしゃれなラウンジや共用テラスが用意されています。早朝には、空いっぱいに浮かぶ熱気球を眺めながらコーヒーを味わえたり、豪華なトルコ式朝食をゆったり楽しめたりします。
また、色とりどりのクッションやトルコカーペットが敷かれたテラスは、まさに写真映えスポット。旅の思い出を残すフォトジェニックな一枚を撮るには絶好の場所です。
💡部屋タイプ(完全洞窟型 or 半洞窟型)
部屋全体が岩に囲まれた「完全洞窟型」は雰囲気抜群で涼しいですが、窓がなく暗い場合があります。
明るさや景色を重視するなら、岩造りと外壁を組み合わせた「半洞窟型」やバルコニー付きが◎。
💡価格帯と設備
洞窟ホテルは1泊5,000円台から高級リゾート並みまで幅広くあります。
エアコン、暖房、Wi-Fi、朝食の有無など、滞在に必要な設備も事前に確認しておきましょう。
💡口コミと写真のチェック
洞窟ホテル選びでは、Booking.comやGoogleマップの口コミがとても参考になります。特に「朝食のクオリティ」「スタッフの対応」「清潔さ」は、宿泊満足度を大きく左右するポイントです。
また、実際の宿泊者が投稿した写真は、公式サイトの加工済み写真よりもリアルな雰囲気を知る手がかりになります。部屋の広さや景観、共用スペースの状態など、現地でのギャップを減らすためにも必ずチェックしましょう。
筆者の経験上、Googleマップでの評価は星4.0以上が安心ライン。それ以下だと、何かしらのマイナスポイントがある可能性が高いです。
実際に泊まった洞窟ホテルとその感想【失敗談アリ】

今回、筆者が宿泊したのは「Adora Cave Suites」という洞窟ホテル。
初めての洞窟ホテルということで、立地・外観・眺望・屋上テラス・予算などを入念に比較し、内装(トルコランプやカーペットの雰囲気)まで吟味したうえで予約。選んだ部屋はクィーンルームでした。
しかし、到着して案内されたのは、まさかのクィーンルームより下のグレード「ジュニアスイート」。
抗議すると「ほとんど内装は変わらないよ、まぁちょっと違うかも」という曖昧な返答…。
フロントで詰め寄ると、マネージャー経由で「クィーンルームは別の予約が入っていて使えない」と説明され、代わりにキングルームへアップグレードするとのことでした。
ここで感じた不満ポイントは以下の通り:
- ダブルブッキングが判明していたなら、事前に連絡すべき
- キングルームは事前にチェックしていて、そもそも全く好みではなかった(価格も日によってはクィーンより安いの知ってるぞ)
- ミスをしたらまず謝罪すべき
- なぜ最初にダウングレード部屋へ案内したのか疑問
結局、キングルームに宿泊しましたが、最後まで謝罪はなし。楽しみにしていた初洞窟ホテル体験は、正直あまり満足できるものではありませんでした。
とはいえ、これはレアケースだと思います。ただしホテル選びでは必ず口コミ・レビューを確認することを強くおすすめします。特に「予約した部屋と違う部屋に案内された」というコメントがある場合は要注意です。しかもこれ、結構トルコあるあるなので、特に英語で抗議や意思疎通が出来ないアジア人はナメられてしまうかもしれません。予約した部屋は部屋の写真をスクショをするなどして記録しておき、実際の案内された部屋と相違が無いかしっかりチェックを。
ちなみに、最後まで迷って結局選ばなかったホテルは
「Göreme Escape Cave Suites」という素敵なホテルです。

今でもこっちにしておけばよかった…と後悔しているほど。
これからカッパドキアで洞窟ホテルを予約する方は、ぜひ候補に入れてみてください。内装、レビュー、価格帯、立地など全ての面でかなりレベルの高いホテルだと思います。次行ったら絶対こっち泊まる…うう…。
もう一つ、おすすめ。予算が合わず断念したこちらの
Caverna Hotel Premium Cavesというホテルも評価が高くおすすめです。

女子旅・カップルにおすすめの理由
カッパドキアの洞窟ホテルは、女子旅やカップル旅行に特に人気の宿泊スタイルです。その理由をまとめます。

💡フォトジェニックな空間
洞窟ホテルは、石造りの壁やアーチ型の天井、トルコランプの柔らかい灯りなど、独特でロマンチックなインテリアが魅力。SNS映えする可愛い内装は、思い出の写真をたくさん撮りたい女子旅にぴったりです。
💡プライベート感と落ち着き
自然の岩をくり抜いた部屋は、外界の喧騒から離れた静かな空間。カップルでゆっくり過ごしたい時や、友人同士でリラックスしたい女子旅にも最適です。

💡朝日と熱気球の絶景を独占
多くの洞窟ホテルは、熱気球が飛び交う朝の絶景を眺められるテラス付き。朝の特別な時間を二人きりで楽しめるのも、カップルや女子旅の醍醐味です。
宿泊予約のベストタイミングと注意点
💡ハイシーズンとローシーズンの違い
カッパドキアの観光シーズンは春(4〜6月)と秋(9〜11月)がハイシーズンで、この時期は気候も良く、多くの観光客で賑わいます。
一方、夏(7〜8月)は暑さが厳しく、冬(12〜2月)は寒さと雪のため観光客は減少。特に冬はホテルの料金が安くなるローシーズンですが、熱気球が飛ばない日も多くなります。
カッパドキアの観光ピークシーズンは人でごった返しているので、あまりゆったりとした観光は楽しめないと思いますが、気球に乗れるチャンスはその分多くなります。どちらを取るかですね。
💡熱気球が飛ばない日のリスク
熱気球は天候に非常に左右されるため、風が強かったり雨が降ったりすると運休になることがよくあります。予約時には熱気球ツアーのキャンセルポリシーや、運休時の代替プランを事前に確認しておきましょう。ほんとに。キャンセル料金がかかるようなところは予約しないように。
また、熱気球を楽しみたいなら滞在期間を長めにとり、天候の良い日を狙うのがおすすめです。
特に、筆者が訪れた2025年2月は1か月間ずっと、一度も気球が飛びませんでした。3月が最も気球が飛ばない日が多いようなので、訪れるならピークシーズンに入ってすぐの時期が人も多すぎず、天気も安定してきてベストな時期かもしれません。できれば最低4泊は欲しいところです。
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今回、カッパドキアに1週間ほど滞在しましたが冬だったということもあり、気球が飛ぶのを一度も見れなかったのですが、そのあと訪れたパムッカレで何度も見ることが出来ました!
後日、その時の体験について記事を書きたいと思います。(執筆中)
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