現地のATMでキャッシングできたり、海外保険でトラブルをカバーしたり、ビザラン中の頼れる相棒のクレカ。実は国によっては使えなかったり、ゴールドカードでも空港ラウンジが使えなかったり、意外な落とし穴もありました。筆者自身、海外ノマド生活をしながら何枚ものカードを試してきた経験から、本当に使えるカード、これを持っててよかった~と感じたカードを厳選してみました。NO案件なので、忖度なしにデメリットまで正直にレビューします。
海外ノマドにおすすめのクレジットカード3選
それでは、海外ノマドにおすすめのクレジットカードを、以下の評価基準に基づいて、おすすめ度の高い順に紹介します。今回、【誰でも取得できる】【年化費がかからない】カードのみを厳選しています。
評価基準
- キャッシング適応度:ATMでの利用可否(はじかれる回数が少ないか)
- キャッシングの返済柔軟性:繰り上げ返済が可能かどうか
- コスパ:年利の低さ、ポイント還元率
- セキュリティ:不正利用があったか
- アプリの使いやすさ:カード管理アプリの操作性
- 取得のしやすさ:審査の難易度や発行スピード
- 海外保険:カードでカバーされる保険の充実度
第1位 EPOSカード:キャッシングの繰上返済でおすすめNo.1
海外ノマド勢にはおなじみのEPOS(エポス)カードを第1位に選びました。
- キャッシング適応度:★★★★★
- キャッシングの返済柔軟性:★★★★★
- コスパ:★★★★★
- セキュリティ:★★☆☆☆
- アプリの使いやすさ:★★★★★
- 取得のしやすさ:★★★★★
- 海外保険:★★★★★
EPOSのココが好き。おすすめポイント
EPOSで一番うれしいポイントは、ズバリ「キャッシングの繰上返済ができる事」!
海外でATMキャッシングをするということは銀行からお金を借りている状態なので、どうしても利子がついてしまうんですね。
PC版のHPもスマホのアプリの操作性もかなりシンプルで分かりやすいのもポイントが高いです。結構な頻度でキャッシングをするので、返済までがストレスにならずにサクッと行えるのは嬉しいですね。
例として、1万円だけキャッシングをしても、次の月の返済の時には11,000円になっていたりして、これが毎月になると、細々とした出費が結構負担になってくるんです。なので、エポスの、この「早めに返済可能」というシステムは本当にありがたい!
しかも最短翌日にはオンラインでの返済ができるんです!すごすぎる!楽すぎる!
EPOSカードの繰り上げ返済の方法は以下にまとめています。
たまにサイト内の仕様が変わるので、要チェックです。
そしてそしてもう一つ大きなおすすめポイントがあります!それは、
今まで行った国の全てのATMでエポスカードを使用することが出来た!
ATMにも相性といいますか、カードを入れた時に「このカードは使えないよ~」と吐き出されてしまう事が稀にあるのですが、EPOSカードはそんなことはなく、全てのATMで正常に動いてくれました。
また、取得のしやすさも★5つ!私がEPOSカードを取得したときはまだ売り上げもない、しがない底辺フリーランスでしたが、問題なく取得をすることが出来ました。ありがたい~
EPOSの充実した保険内容
細かい内容はEPOSの公式サイトに記載があるので省きますが、海外生活をする上で、カバーしておきたい以下5点の項目がEPOSカードでは全てカバーされています。安心!
- 傷害治療費用:ケガをしたときの治療費や入院費を補償。例:交通事故で骨折した場合の治療費。
- 疾病治療費用:病気になった際の治療費や入院費を補償。例:食中毒や感染症の治療費。
- 賠償責任:他人にケガをさせたり、物を壊したりしたときの損害賠償を補償。例:ホテルの備品を壊した場合。
- 携行品損害:旅行中に持ち物が盗まれたり、壊れたりした際の修理費や購入費を補償。例:スーツケースが壊れたり、スマホを盗まれた場合。
- 救援者費用:事故や病気で家族が現地に駆けつける際の費用を補償。例:入院が長引き、家族が渡航する際の交通費や宿泊費。
特に、疾病治療費用と賠償責任、携行品損害は超大切!最低でもこの3点は保険でカバーしておきたい部分です。
過去に、ホテルのシャワーを壊して部屋を水浸しにしてしまい、ウン百万円の損害賠償を請求されたという旅人に遭遇してから、【賠償請求】の項目の大切さを実感しています。
1点だけ不安要素アリ
そんな最強EPOSカードにも、1点だけ、不安要素がありました。
それは、2年間の間で1度だけ不正利用があった事…。
ジョージアの滞在中、市内を移動するときに大手ではないバス会社のネット予約にEPOSゴールドカードを使ったのですが、この時以降、不正利用通知が止まらなくなりました。
この時に同乗していた別の人もこの予約時に不正利用されたようなので(別のカード)、カードの問題ではなく、そのバス会社が原因ではあると思うのですが、ゴールドと言えどセキュリティが少し甘いのかな…?と不安になりました。
ただ、不正利用に気づいたときにすぐにEPOSに連絡をしてカードを停止してもらい、不正利用分の請求はされなかったので対応としては◎かなと。どのカードにも言える事ですが、怪しいサイトには使用しないことが大切ですね。
EPOSゴールドカードも無料⁉
ちなみに、1年間に一定数額以上を使用すると無料でゴールドカードへのアップグレード招待があり、年会費永年無料でゴールドカードを手に入れることができます。が!海外の空港ラウンジはほとんど使用できないので、メリットは保険内容の上限額が少し上がることとポイント還元率UPくらいかなと。
第2位 セディナカード / 三井住友カード:海外ノマドに便利な使いやすさ
こちらも有名かな?第2位はセディナ/三井住友カードです。
2024年4月1日、三井住友カードとSMBCファイナンスサービスが合併し、セディナカードは三井住友カードの一部となりました。これにより、セディナカードは三井住友カードのブランドとして統合され、サービスやデザインが刷新されています。
筆者が取得したときはセディナカードと三井住友カードは完全に別カードでしたので、今回は総合的に判断しています。
- キャッシング適応度:★★★☆☆
- キャッシングの返済柔軟性:★★★★☆
- コスパ:★★★★★
- セキュリティ:★★☆☆☆
- アプリの使いやすさ:★★★★☆
- 取得のしやすさ:★★★☆☆
- 海外保険:★★★★★
セディナカードも、EPOSカードには迅速さが劣るものの、キャッシングの早め返済が可能!
大体キャッシングから3日~4日後くらいにアプリに反映されるので利子が比較的安く済みます。また、年利は15%と、他のカードに比べるとやや低めなのも嬉しいポイントです。
セディナカードのデメリット
アプリがすっごく使いづらい!ひとつひとつの項目が分かりにくく、利用履歴なんかもパッと確認ができないし、1回閉じてもう一度開くとしばらくログインできなくなっていたりと使い勝手が悪すぎる、という点で★1。
→三井住友カードと合併して、かなり良くなりました!
EPOSカードでもありましたが、実はセディナカードも三井住友カードもどちらも、海外生活中に不正利用されました。
ので、セキュリティ評価はEPOSカードと同じく★2。
完全に防ぐことは無理なのかな~。難しい問題ですね。
また、もう一点のセディナカードの懸念点としては、
「セディナカードを使えないATMが意外と多かった」。
特にベトナム、マレーシアとかアジアの方で多かった印象です。セディナが使えない時はEPOSカードや別のカードを使用してキャッシングを行うようにしていました。
このような事例があるため、海外旅行や海外ノマドをするならカードは最低でも2枚は持っていくのを強く推奨します。
セディナカードの審査が意外と厳しい?
実は筆者、合併前のセディナカードの審査に通らなかったんです。ほかのカードは問題なかったはずなのに、なぜかセディナだけ審査が通りませんでした。
もしかしたら、海外生活を始めるにあたって一気にたくさんのカードを申し込んだので、そのせいかもしれません(そう思いたい)…。
ちなみに合併前の三井住友カードはすんなり通りました。何だったんだ…。
三井住友ゴールドカードも無料⁉
EPOSカードと同じく、1年間に一定数額以上(三井住友カードは100万以上)を使用すると無料でゴールドカードへのアップグレード招待があり、年会費永年無料でゴールドカードを手に入れることができます。が、こちらも海外の空港ラウンジはほとんど使用できないので、主なメリットとしては保険内容の上限額が少し上がることとポイント還元率UP目当てになりますね。
第3位 楽天カード:予備用カードにおススメ
第3位は楽天カードです。実際には楽天カードで海外キャッシングはしなかったのですが、日本で使っていたので予備として持っていったこのカードがなかなかいい仕事をしてくれました。
- キャッシング適応度:?
- キャッシングの返済柔軟性:☆☆☆☆☆
- コスパ:★★★★★
- セキュリティ:★★★★★
- アプリの使いやすさ:★★★★☆
- 取得のしやすさ:★★★★★
- 海外保険:★★★★★
楽天カード、ポイントもサクサク溜まるし使い勝手も良く、筆者のような底辺フリーランサーでもすぐに取得が出来たので大好きなカードです。ただ、キャッシングのオンラインでの繰上返済ができないので、第3位にしました。
一応、繰り上げ返済ができることはできるようなのですが、事前にチャットや電話で繰り上げ返済したい旨を一度連絡をしなければならないようで、ひと手間かかるしこれが地味にめんどくさい…。という理由でキャッシングには別のカードを使用していました。
また、キャッシングをしなかったので必然的にリスクは下がるのですが、ノマド生活中に不正利用されなかった唯一のカードです。予備として持っておくにはかなり心強いカードかなと思います。
ゴールドカードの落とし穴
ゴールドカードと聞くと、特典が充実していて、持っているだけでお得な気がしますよね。その中でも特に魅力的なのが、空港ラウンジの利用特典。しかし、実際にゴールドカードを使ってみると「思っていたのと違う…!」という落とし穴がありました。
海外の空港ラウンジでは使えない!?
「空港のラウンジを利用したくてゴールドカードを作った!」という方も多いのではないでしょうか。まさに筆者がそうなのですが…。実際、日本国内の主要空港では、ゴールドカードを提示すれば無料で利用できる「カードラウンジ」があります。
しかし、海外の空港では事情が違います。ゴールドカードを持っていても、海外の空港ラウンジは基本的に利用できません。
空港で「どこのラウンジなら入れるんだろう?」と探したものの、どこも入れずにがっかりしました…。
海外ラウンジを利用するには?
海外の空港ラウンジを利用するには、以下のいずれかの方法が必要になります。
- プライオリティパスを取得する
「プライオリティパス」は、世界中の1,400以上の空港ラウンジを利用できる会員サービスです。ただし、通常は有料での登録が必要になります。 - プライオリティパスが付帯したカードを持つ
一部のゴールドカードやプラチナカードには、プライオリティパスが無料で付帯しているものがあります。例えば「楽天プレミアムカード」や「アメックス・ゴールド」などは、プライオリティパスを発行できる特典が付いているため、海外ラウンジを利用したい方にはおすすめです。
ビジネスクラス以上ならラウンジが使える
もし、ゴールドカードを持っていなくても、ビジネスクラス以上の航空券を持っていれば、航空会社の専用ラウンジが利用できます。
例えば、JALやANAのビジネスクラスを利用する場合、それぞれの航空会社が提供する「サクララウンジ」や「ANAラウンジ」を使うことができます。また、航空会社の上級会員(JGCやSFC)になれば、エコノミークラスの利用でもラウンジが使えることがあります。実に羨ましいです。
カードを上手く使って海外保険料を無料に!最も賢い方法
海外ノマドや長期滞在をしていると、海外旅行保険の費用が意外とかさむことに気づくはず。でも実は、クレジットカードの特典を活用すれば、海外保険を無料で利用できてしまうんです。
さらに、ビザラン(観光ビザの更新のための出入国)と組み合わせれば、滞在コストを最小限に抑えつつ、安全に海外生活を続けることができます。
筆者が実際に行っている「ビザラン」の具体的な方法
それでは、追加で保険に加入することなく、コストを抑えることができる方法をご紹介します。
今回紹介したカードはどれも「海外保険」が付帯されており、保険内容も最低限カバーされています。必要に応じてほかの保険と組み合わせることもできますが、筆者のおすすめはカードを3枚取得しておき、
- 日本出国時に【海外保険 自動付帯カード】を使用
- ↑の保険が切れる3か月後に【利用付帯カード】1枚目を使用
- ↑の保険が切れる3か月後に【利用付帯カード】2枚目を使用
このように段階的にカードを使用することで、なんと無料で海外保険を9か月分※カバーできてしまいます!(仮にカードが4枚あり、4枚目が利用付帯のカードの場合は12か月分カバー…5枚あれば15か月分…という計算になります。※カードの保険期間が90日間の場合)
今回紹介したカードは全て、各90日間の海外保険が付いてきます。
自動付帯とは、カードを持っているだけで自動で保険が付帯されるカードです。海外旅行時は日本を出国した日からMAX90日間まで保険がある状態になるため、海外1発目の保険は【自動付帯】のカードを使用しましょう。
利用付帯とは、カードを使用したときに保険が適応されるカードです。航空券を購入したり現地でバスを乗ったりする際にカードを使用すればその日から90日間保険が適応になります。
このように、カードを上手く使う事で、長期滞在の際に負担になりがちな海外保険代を無料にできますのでぜひ試してみてください。
まとめ
長い期間海外ノマド生活をしていると、キャッシング時の手数料や利子などの小さい負担が結構ストレスになるので、翌日にはオンラインで繰り上げ返済ができるEPOSカードがダントツでおススメです。海外に持っていくのが1枚だけだと、筆者のように不正利用があった際にカードを停止せざるを得なくなり、カードが手元になくなるため、予備で+1枚、もっと万全を期すならぜひ3枚持つことをお勧めします。
また、ゴールドカードにしたからといっても海外ではほとんどのラウンジが使用できないので、海外の空港でラウンジを使用したいなら「プライオリティパス」を別で購入するか、「プライオリティパス」付帯のカードを取得するのが良さそうです。
恥ずかしながら、筆者はプライオリティパスという存在を今まで全く知らずに生きてきたので、次回日本へ一時帰国した際にはプライオリティパスが付帯したカードを取得してラウンジが使用できるように下準備して来たいと思います。



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