海外在住者にとって、SMS認証やLINEアプリで必要になるので電話番号を維持することは重要です。しかし、従来の携帯料金プランでは、月々のコストが大きな負担でした。本記事では、実際に格安SIMを活用して月額換算たった40円で日本の電話番号を維持する方法をご紹介します。
海外在住者が日本の電話番号を維持する重要性
海外に住んでいても、日本の電話番号は様々な場面で必要不可欠です。
主な理由として:
- LINEアプリの使用に必須
- 日本の銀行口座やクレジットカードの維持に必須
- 各種オンラインサービスの二段階認証に必要
- 帰国後の生活再開をスムーズにする
などなど、海外にいても日本の電話番号は持っている必要があります。
旅系のアプリだと、GrabやAirbnb,WhatsAppなどは初回登録時に電話番号が必要になります。
電話番号が無ければLINEアプリが使えず友人や家族との連絡も取れませんし、二段階認証でSMSを使う場面はかなり多いです。実際、VISAの取得時やアプリの初回登録時、クレカの支払い時にSMS認証が必要になりました。
従来の携帯料金プランの問題点と年間コスト
一般(大手三大キャリア)の携帯料金プランを維持し続けた場合、以下のような費用が毎月発生します。
- 通常の携帯プラン:月額約7,500円〜14,000円
- 年間総額:年間90,000円〜168,000円
- 海外では使用できないにも関わらず、データ通信料も含まれている
- 最低利用期間や解約金の存在
計算してみて驚きましたが、結構高いですね。
データ通信料というのは、ギガ放題などのインターネットに接続する通信料の事です。これは日本国内の回線を使用するため、海外からは接続することができません。完全に無駄な出費です。スマホ通信料とは別にwifiも使用している場合は、さらに料金がかさみますよね。海外にいながら毎月1万円前後の無駄な固定費がかかるのは結構痛いです。
なので、筆者は格安SIMのpovoを利用して、毎月のスマホ代を節約しています。月40円しか払っていないにもかかわらず、日本の番号はキープしているのでSMS(ショートメール)は使用できますし、日本への一時帰国時にも必要な分のギガ数のみ購入できるのでとても重宝しています。
povo活用による画期的な料金節約方法
格安SIMであるpovoを利用することで、驚くほど安価に電話番号を維持できますのでその方法をご紹介します。
povoの基本プラン
- povo基本料金:0円
- トッピング最安価:半年で250円(月額換算 約40円)
- 最低限必要な機能のみを利用可能
povoの契約だけならまさかの0円。嘘でしょ、と私も疑いましたが本当に0円でした。
povoの面白いところは、基本料金は0円。そこに必要分のギガ数を【トッピング】(課金)する形でインターネット通信ができるようになります。例えば今月は遠出をするから30GB買って、来月は家のwifiを使うから5GBだけトッピングしようという使い方ができます。また、足りなくなったらアプリでいつでも追加できるので安心です。
気になるpovoの通信速度ですが、東京・北海道・沖縄・海外各地で使用しましたが全く問題はありませんでした。
ちなみに、povoにも海外ローミング(海外でインターネットを使えるようにする)サービスがありますが、こちらは割高になるのでpovoでの海外ローミングの購入はお勧めしません。海外でインターネットを使えるようにするならmobimatter,AiraloなどのデジタルSIMカード(eSIM)がおすすめです。
メリット
2年ほど使ってみて、メリットしかないのですが、一応まとめてみます。
- 契約期間の縛りなし
- 解約金なし
- 半年に1度の更新だけでOK
- 帰国後もそのまま使用可能
特に、携帯の契約にありがちな「縛り」や「違約金」が発生しないのは本当にありがたいです。
違約金について:2019年10月の改正電気通信事業法の施行により、携帯電話会社による過度な囲い込みが規制され、2年契約の違約金は大幅に制限されました。さらに、2021年10月からは、携帯電話会社による違約金は1,000円以下に規制されています(それまでは9,500円程度が一般的でした)。
冷静に考えるとヤバすぎ。
つまり:
- 現在は法律により、違約金は1,000円を超えてはいけない
- 契約期間の縛りがある場合でも、解約時の負担は大幅に軽減
- 一部のプランでは違約金そのものを撤廃しているケースもある
違約金の心配も以前と比べて大幅に軽減されており(上限1,000円)、乗り換えのハードルはかなり低くなっています。現在の通信プランからpovoに乗り換える場合、費用は最大でも1,000円しかかからないのは嬉しいですよね。
具体的な契約手順と注意点
povoへの乗り換えはとても簡単でした。しかもすべてオンラインで完結したので携帯ショップへ足を運ばなくて良いのも嬉しかったです…(筆者はいつもスタッフの口車に載せられて高いプランとオプションを付けられるタイプ)。
povoは携帯ショップのような実店舗がなく、全てオンラインのみのやり取りになるため人員を大幅に削減でき、その結果格安でサービスを提供できるんだそうです。決して質が悪いからとかそんな理由ではないんですよ。
最安価で電話番号をキープする方法
povoを契約&SIMをスマホに挿入したら、povo 2.0アプリをインストールします。アプリ内でトッピングの購入ができますので何でもいいのでトッピングを購入してください。povoで提供している通信サービスは日本国内専用のものになるため、高いものを買ったところで海外では使えません※ので最安価のトッピングでOKです。
※海外通信専用のトッピングなら海外での使用も可能です。
無駄にトッピングを購入する理由としては、次のように定められているためです。
【180日間以上有料トッピングの購入等がない場合、利用停止、契約解除となることがあります。】
つまり、半年に1回何らかのトッピングを購入しないと契約が解除され電話番号を失う可能性があるためです。
ちなみに、4~5ヶ月目くらいで「そろそろトッピング購入してくださいね~」のようなメッセージがpovoから数回届くので、突然何の連絡もなく即契約解除になることはありません。
筆者はいつも【6時間データ使い放題250円】のトッピングを購入しています。トッピングはキャンペーンなどで頻繁に変わるので、安いときに購入するのがおすすめです。今までに見た最安価のトッピングは0.3GB/24時間 170円。
半年に1回数百円のトッピングを購入するだけで日本の電話番号がキープできるのは魅力的すぎませんか?
注意点
調べたところ、海外で日本の電話番号をキープ&SNSを使う方法の最安価はpovoですが、それなりに注意点があります。難しいことはないので頭に入れておいてください。
180日以内のトッピング購入を忘れると番号が失効する可能性あり
前述の通りです。povoのオンライン専用料金プランに【180日間以上有料トッピングの購入等がない場合、利用停止、契約解除となることがあります。】と定められていますので、180日以内つまり半年に1回は何らかのオプションの購入を忘れないようにしてください。
日本国内での契約手続きが必要
契約自体は全てオンラインで可能ですが、povoのSIMを受け取る必要があるので、契約は日本国内で済ませるようにしましょう。契約手続き、と聞くと身構えてしまいますが機械音痴の筆者でも一人で設定できたので、比較的簡単に手続きができると思います。
海外からの使用は一部制限あり
ほとんどの国でSMSの使用は可能ですが、一部の国(特に離島)では対応していない場合もあります。
詳しくはpovo公式ページ:渡航先の国・地域を探す のSMSの項目で対応可能かどうか調べることが可能なので、お役立てください。
筆者が今旅で訪れた、ベトナム・ジョージア・アラブ首長国連邦・スリランカ・タイ(バンコク・プーケット・ピピ島・クラビ)・フィリピン・マレーシア・韓国・インドネシア(バリ島・レンボンガン島・ペニダ島)の全ての場所では使用可能でした。
まとめ:海外在住者のスマートな携帯料金節約術
povoのトッピングを上手に使う事で、日本の電話番号を確実に維持しながら、月額40円という大幅なコスト削減が可能になります。また、手続きはオンラインのみでpovo 2.0アプリで全ての管理や請求情報が確認できます。一時帰国時や、日本へ正式に帰国した後もそのまま使い続けられるのでとても便利です。
海外ノマドワーカーや海外長期在住者/旅行者の多くが悩む携帯料金の問題。格安SIMであるpovoを活用することで、年間10万円以上の節約が可能になります。この方法を活用して、スマートに海外生活を楽しみましょう。
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